SUPERNOVA KAWASAKIオープニング記念「香りのアート展」開催

SUPERNOVA KAWASAKIオープニング記念「香りのアート展」開催

この10月、神奈川県川崎市に誕生したライブハウス「SUPERNOVA KAWASAKI」。こちらのグランドオープンを記念して現在、私たちベレアラボ主催のアートイベント「香りのアート展 in SUPERNOVA KAWASAKI produced by BELAIR LAB」が開催されています。

 

展示されているのは、SUPERNOVA KAWASAKIオリジナルの香り「FADE IN/フェード・イン」を用いたインスタレーションアート。この作品を手がけたアーティスト・MAKI UEDAさんにお話をうかがい、作品の魅力をお伝えしていきます。

 

■SUPERNOVA KAWASAKIオリジナルの香り「FADE IN/フェード・イン」を開発

10月15日、川崎市にオープンしたライブハウス「SUPERNOVA KAWASAKI」。ここは、芸能プロダクションのホリプロが手がけた初のエンターテインメントホール。「SUPERNOVA=超新星」という名称には「新しい才能の開花」という願いが込められています。

 ベレアラボは今回、ホリプロとともに、香りを使ったブランディング手法をライブハウスに応用する、新たな取り組みをスタートさせました。

 

私たちは調香師・クリストフ・ロダミエル、建築家の宮部浩幸さんとともに、建築コンセプトである「AMBER/アンバー」をベースにしたSUPERNOVA KAWASAKIオリジナルフレグランス「FADE IN/フェード・イン」を開発。スタンディング500名収容・着席200席の1Fライブスペース「HALL」手前の「ホワイエ」にディフューザーを設置。聴覚・視覚に加え、嗅覚に訴えかける演出を行っています。

 

コロナ禍を経て音楽イベントが復活しつつある今、「リアルだからこそできる体験」の価値は高まるばかり。だからこそ、人間の感情や記憶に働きかける香りの力を使い、他にはない場づくりをしたい。フェード・インを通じて、新たな才能が放つフレッシュなエネルギーを記憶にとどめ、心揺さぶられる感動体験をしてほしい。

 

今回のチャレンジの背景には、そのような願いが込められています。

香りのアート展 in SUPERNOVA KAWASAKI produced by BELAIR LAB

 

■「香りのアート展 in SUPERNOVA KAWASAKI produced by BELAIR LAB」

そして現在、SUPERNOVA KAWASAKIのグランドオープンを記念したアートイベント「香りのアート展 in SUPERNOVA KAWASAKI produced by BELAIR LAB」が開催されています。

 

JR川崎駅から続くペデストリアンデッキを数分歩くと、芝生が一面に敷かれた庭が見えてきます。その奥にあるガラス張りのスペースが、SUPERNOVA KAWASAKI 4Fの「SPACE」。ここにフェード・インを用いたインスタレーションアートが展示されています。

 

こちらは、ベレアラボの調香師クリストフ・ロダミエルと世界的に活躍する嗅覚アーティストMAKI UEDA(上田麻希)さんが、SUPERNOVA KAWASAKIオリジナルの香り「FADE IN」をテーマにコラボレーションした作品です。

展示の模様を詳しくご紹介しましょう。

 

靴を脱いで扉を開け、折り紙でつくられた薄紅色、淡空色、薄紫の花で彩られた空間に入ると、フェード・インの香りがほんのりと漂ってきます。

フェード・インは、スパニッシュアンバーをベースに爽やかなオレンジピールやグリーン、それにイモーテルやミモザなどの花々、バニラやトンカといったパウダリーなノートが重なり合う、多面的な香りです。

 

最初に感じるのは、甘く重厚感のあるアンバー。そこに、フレッシュなオレンジピールの香りが徐々に重なります。そして爽やかなグリーン、パウダリーな印象のイモーテルやミモザの花々、ほんのり甘い果実を感じるストロベリーなどの香りが、溶け合うようにやさしく漂ってきます。

 

まずはぜひ、床に腰を下ろしてみてください。淡く柔らかな花の色合いと、フェード・インの芳醇な香りを、視覚と嗅覚でゆったりと楽しんでみましょう。

 

立ち上がって空間を歩くと、エリアによって微妙に香りが異なることに気づきます。いったい、どのような仕掛けがなされているのでしょうか。

SUPERNOVA KAWASAKIオリジナルの香り

■日本ではもともと、視覚と嗅覚は近いところにあった。

作品を手がけたMAKI UEDAさんは世界で名高い嗅覚アートの第一人者。現在は石垣島を拠点とし、ヨーロッパを中心に世界各地で展示やワークショップ、嗅覚ツーリズムに取り組むMAKIさんに、お話をうかがいました。

 

「今回試みたのは『クロマトグラフィ(※)』という手法を使った香りの視覚化です。フェード・インは多数の香料を複雑に組み合わせたフレグランスですが、これを『Bas Notes』と『High Notes』という二つのコンセプトで分解し、それぞれ香料の配合バランスを変えています。

Bassは日本語にすると『低い、重い』、Highは日本語にすると『高い、軽やか』というニュアンス。重くしっかりしたBase Notesを薄紅色(マゼンダ)でつくり、軽やかな香りのHigh Notesを淡空色(シアン)でつくりました。そして、二つのちょうど中間の香りを紫色にしています

簡単に言えば、薄紅色のお花は低い香り、淡空色のお花は高い香り、紫の花びらはその中間。それぞれの色合いにより、異なる香りを楽しめるようになっています」

香りのアート展 in SUPERNOVA KAWASAKI produced by BELAIR LAB

MAKIさんは今回の作品において「日本の古代の共感覚(※)をたどってみたい」と考えたそうです。

 「日本ではもともと、視覚と嗅覚は近い所にありました。例えば『におい』はもともと『にほひ=丹秀ひ』という言葉。『に』は赤い色の意で、『ほ』は『秀でる、広がる』という意味でした。つまり、視覚的な美しさを表す言葉だったんです。

 例えば源氏物語の中で、色男で知られる光源氏は『にほふ』と表現されています。当時、赤やピンクは何かしらの『気』を持っていて、そこから生まれるかぐわしさを、この言葉の意味に込めていたようです。今回、私はマゼンダをそういった色として使い、『にほひ』という古きよき共感覚を表現してみました」

時間の経過とともに、フェード・インの色のついた香りは花びらの先端に向かい、ゆっくりとしたペースで浸透。そして花の表情が徐々に変わっていくとともに、香りも毎日、刻々と変化していきます。

最後に、MAKIさんは香りと音楽の親和性について、こう語ってくれました。

「彫刻や絵画といったスタティックな美術と異なり、香りは時間が経てば消えていく。その点で、音楽とよく似ています。香りも音楽もそんなはかない存在だからこそ、私たちは魅了されてしまうのでしょうね。

音楽を愛する皆さんがどのように感じてくださるか、反応がとても楽しみです。見に来てくださった方は寝っ転がってもいいし、座って瞑想してもいいと思います。ぜひこの空間で、リラックスしてほしいです」

MAKI UEDAさん

ベレアラボが主催する「香りのアート展」は1115日まで、SUPERNOVA KAWASAKI 4Fの「SPACE」で開催されています。MAKIさんがフェード・インで作り出す、淡くて柔らかな色合いと芳醇な香りが織りなす世界。ぜひ体験してみてください。

香りのアート展 in SUPERNOVA KAWASAKI produced by BÉLAIR LAB

※クロマトグラフィ(Chromatography
要素の分離・分解手法のこと。吸着力の差を利用して物質を分離する方法の総称で、他にも液体と固体を分離する「ろ過」や、物質の沸点の違いを利用して分離する「蒸留」などがある。

 ※共感覚
情報を頭の中で処理しているとき、その情報が一般的な形で処理されることに加え、無関係と考えられる種類の感覚を引き起こすこと。ここでは、色を見た時に香りの印象を覚えることを言う。

 

【香りのアート展 in SUPERNOVA KAWASAKI produced by BÉLAIR LAB

2023年10月20日(金)から11月15日(水)12時~20時30分
SUPERNOVA KAWASAKI 4F 「SPACE」
〒212-0014 神奈川県川崎市幸区大宮町1-13
公式HPhttps://supernova-kawasaki.jp/
SUPERNOVA KAWASAKIオリジナルルームタグ ギフト配布日:
下記の4日間、各日先着50名様
11月4(土)・5(日)・11日(土)・12日(日)
 

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