ほっとリラックスさせてくれる金木犀ってどんな香り?

ほっとリラックスさせてくれる金木犀ってどんな香り?

金木犀とは

キンモクセイ(=金木犀)とは、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹。4~6mの高さに育ち、秋に金色やオレンジ、赤の花を咲かせます。「ギンモクセイ(銀木犀)」の変種と言われていてよく似ていますが、キンモクセイは白色の花を咲かせるギンモクセイよりも甘くフローラルフルーティな香りをより強く放つのが特徴です。

金木犀の属名の学名は、「オスマンサス・フラグランス(Osmanthus fragrans var. aurantiacus)」。「Osmanthus(オスマンサス)」は、ギリシア語の「osme=香り」と「anthos=花」が語源で、「aurantiacus」は「橙色」を表します。

英名は「フラグラント・オリーブ(Fragrant olive)」。「fragrant」は「香り高い」という意味をもち、名前からも金木犀のかぐわしい花の様子が伝わってきますね。和名は漢名「木犀」の日本語読みで、樹皮が動物のサイ(犀)の足に似ていて金色やオレンジの花が咲くことから「キンモクセイ(金木犀)」とされたと言われています。別名「モクセイカ(木犀花)」と呼ばれることもあります。


金木犀の花の活用方法。香料はもちろん薬草として食用にも

原産地の中国では、「丹桂(タンケイ)」または「桂花(ケイカ)」と呼ばれ、多くの金木犀が植林されたり自生したりしています。亜熱帯性気候と豊かな土壌、適度な雨と強い太陽に照らされる環境を好み、桂林市近郊の群山や、重慶市、成都市などに多く分布。中国と台湾の市場では、収穫し乾燥させた花を菓子や茶、最近では食品の香料として用いてきました。

ファインフレグランスの世界では、希少で高価なものとして知られている金木犀。1〜3週間ほどの花の収穫期間に、木の枝を揺らし、花をシートに落として採取されます。小さな花をつぶさないように枝や葉などの不要物をひとつひとつ手作業で除去し、フレッシュな香りを保つために食塩水に漬け込んで貯蔵されます。その後数ヶ月間かけて花から採取された香料は、世界各国に輸出されます。

日本では、観賞用庭木や公園樹としてとても人気の高い植物です。金木犀は雌雄異株の植物ですが、日本には花付きのよい雄株しか移入されていないため実を結ぶ雌株は存在しないと考えられています。ですから自然の分布はなく、すべて挿し木で北海道と沖縄以外の日本中に増やされてきました。

金木犀の花は、その芳香の持つ癒し効果が注目され、薬草として利用されることもあります。乾燥させた花はうがい薬の原料や、薬用酒の原料としてホワイトリカーに漬け込んで。ほかに、白ワインに漬けたものが桂花陳酒として売られていますね。また、桂花茶は甘い香りが濃厚で、そのまま煎じたり、紅茶や烏龍茶の香り付けとしてブレンドしたりして重宝されています。


金木犀はどんな香り?開花時期はいつ?

金木犀の開花時期は、9~10月の秋。夏が終わって、少し涼しくなってきた頃にオレンジや赤色の可愛らしい花を咲かせます。近年では、気象条件や個体の栄養状態によっては2度咲きするケースもあるようです。

花が咲き始めると、あたりには特徴的な甘い香りがふんわりと漂います。日本では、金木犀の香りが漂うと「夏の終わり」と「秋の訪れ」を多くの人が認識するほど秋の花の香りとして知名度が高く、春は沈丁花、夏はくちなし、秋は金木犀として、日本の三大芳香木のひとつに数えられています。

やさしく落ち着いた秋の香りと表現される金木犀の芳香ですが、多くの花に含まれるフローラルな香り成分のほかに、アプリコットやモモなどに含まれる甘くてクリーミーな香気成分も含んでいます。ココナッツのような香りとも言われるこの香りの成分は、ほかの柑橘やウッド系の香りとの相性もよく、じんわりとやさしい独特の甘い芳香で私たちを魅了してくれます。

金木犀の甘く落ち着いた香りは、リラックスを促すのに最適。不安や緊張が強く、夜寝つきが悪いという方は、寝る前に金木犀の香りを嗅いでみるのもいいかもしれませんね。


金木犀の香りを楽しむためのアイディア

街中の金木犀の香りから季節を感じる方が多い一方で、他にもさまざまな方法で金木犀の香りを楽しむことができます。


金木犀の枝を部屋に飾る

金木犀の枝を花瓶に入れて部屋に飾ってみるのも楽しみ方の1つです。夜と昼で香りの強さが異なる場合もあり、変化を楽しむことができるのも金木犀の魅力ですよね。

 

金木犀の香りを含んだキャンドルやルームフレグランスを使用する

インテリアとして、金木犀の香りを含んだキャンドルやルームフレグランスを使用するのも良いかもしれません。金木犀の香りは人気が高く、現在では多くの商品が販売されています。

その中でも、自然で本来の金木犀の香りを再現しているものを選ぶことで、金木犀の持つ甘く穏やかな香りが心を落ち着けるひとときを演出してくれるでしょう。



金木犀の香りでやさしく穏やかな気持ちに

ベレアラボの「MURMURING KINMOKUSEI(マーマリング キンモクセイ)」は、さらさらと唄う秋風にのって香ってくる甘くやわらかな金木犀の香りを忠実に再現しました。 フローラルかつフルーティな芳香が、空間をやさしく包み込み、心を穏やかにしてくれます。

 

また、金木犀の香りを忠実に再現するために、「ヘッドスペース法」と呼ばれる天然の花の香りを再構成するための分析手法を用いて調香しました。ヘッドスペース法は、自然の中に咲く花そのものの香りを空気中で採取し、分析する技術で、花を傷つけたり切ったりすることなく香り分子の構成を調べることができるため、環境に優しい技術「グリーンテクノロジー」として知られています。

 

マスター調香師クリストフ・ロダミエルと日本人の感性を研究するベレアラボだからこそ生まれた、日本の道端に咲くやさしい金木犀の香りをお楽しみください。



▼本マガジン記事でご紹介した商品はこちら 

MURMURING KINMOKUSEI (マーマリング キンモクセイ) マーマリング キンモクセイ フレグランススプレー (100ml)
マーマリング キンモクセイ アロマディフューザー専用フレグランスオイル(15ml) ナチュラルアロマディフューザー


【取扱店舗情報】

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